遠回りの1年を振り返る

OSを作りはじめて1年になる。この1年を振り返ってみたい。

葛藤

OSを作りはじめて1年。

この1年間ずっとひとつの葛藤がある。

「遠回りなんじゃないか・・・」

今は「基本を学びたい」という思いからSICPを読んでいる。

かなり遠回りである。

「遠回りが正しい道なのか?」

この1年間の遠回りを検証したいと思う。

1年前の僕

Web屋だった僕はブラウザの中の人だった。

1年前の僕はこうだ。

  • ポインタ知らない。
  • アルゴリズム知らない。
  • データ構造知らない。
  • アセンブラ知らない。
  • C言語を知らない。
  • Linuxコマンドを知らない。
  • makeなんて聞いたこともなかった。

最新の技術を追いかけ、基本をとことん飛ばしてきた。

基本を飛ばしたことにも気づいていなかった。

そして、一冊の本に出会う。

「OS自作入門」

この本が自分を変えるきっかけになった。

1年前〜半年前 - OS自作入門期

仕事が忙しかったので、なかなか進めなかったが、少しづつ読んだ。半年かかった。

OS自作入門を通して一番学んだことは、

「1冊の本を読むこと」

今思えば、本は何でも良かった。1冊の本をじっくり読んだ事が重要だったと思う。

本を読むという習慣こそが自分を変えた。良書との出会いに感謝したい。

半年前 - Vim

僕がLinuxにはまるきっかけは、ひとつのソフトウエアとの出会い。viクローンのVimを知ったこと。

viのスタイルは他のエディタと全く概念が違う。

「編集する」

viはほんのわずかのキー入力で山をも動かす力を秘めていた。

何より、こんなにヘルプが充実しているソフトウエアに出会ったことが無かった。

viの世界を知ったとき、Unixの世界を知りたくなった。

そして、UnixクローンのLinuxを手にする。

5ヶ月前 - Linux

今まで謎だったOS、Linuxをインストールした。

入門書に選んだのは、「ふつうのLinuxプログラミング」

プログラミングからLinuxを学ぶという大胆な発想だったが、この本を読んだのは正解だった。

サーバー製作を通して、Linuxの世界観を知ることが出来た。

2ヶ月前 - Ruby

なんとなく流行のRubyを学んだ。

Rubyを知ったとき、SICPを読まなければならないという思いが湧いてきた。何故だかはわからない。

1ヶ月前〜現在 - SICP

関数型言語と数学の世界に突入した。

数学の世界観こそがプログラミングのルーツであることを知った。

ただ、読み終えるのに3年くらいかかりそうだ・・・。

この1年で変わったこと。

テレビとゲームを止めた。

テレビとゲームを止めたら時間が出来た。

まとめ

この1年間ずっと遠回りしている。

元々Web屋だった僕としては、かなりの遠回り。

「遠回りが正しい道なのか?」

という問題の答えは出ていない。

遠回りすることで、自分の世界観が何十倍にも広がったことは間違いない。

さて、来年は

このあたりを中心にやろうと思う。OS自作はもうちょっと先の話。仕事が忙しくなりそうだし・・・。

一番は英語と数学。

もっと遠回りしてみようと思う。

遠回りこそが近道だと思うから。